ドラえもんを楽しむのに年齢は関係ない!

ドラえもんは子ども向けのテレビアニメですが、年齢に関係なく大人でも楽しむことができます。メインキャラクターはドラえもんとのび太、さらに友だちのジャイアンとスネ夫、しずかちゃんを合わせれば無敵の5人です。彼らはそれぞれ個性があり、誰ともかぶっていません。良いところも悪いところも含めて彼らの魅力となっています。ジャイアンと彼に媚びへつらったスネ夫がのび太をいじめるのは、のび太がドラえもんに助けを求めるための導入シーンとして有名です。

ドラえもんは少しポンコツな世話焼きロボットなので、可哀想なのび太に便利な道具を与えます。それを武器にやり返すところまでは順調で、そこから調子に乗ることでしっぺ返しが来るという展開が多く見られます。のび太が好意を寄せているしずかちゃんとのやり取りも、穏やかな日常生活を描くのに欠かせません。いじめっ子キャラのジャイアンとスネ夫は、別の話では頼りになるガキ大将であり世渡り上手にもなります。話の内容によっては異なる印象を与えるのが印象的で、人間には様々な面があることを教えてくれます。

幼い頃に見たドラえもんでは感じなかったことや気づかなかったことも、大人になって見えてくるようになります。また子どもに人気があるアニメでも、時には重たい展開になることもあります。ドラえもんは夢を与えてくれるロボットですが、現実の問題に直面しなければなりません。その時に光るのも、個性的な5人のキャラクター性です。強い信念を持ったりクヨクヨしたり、それぞれの素直な感情が映し出され誰かに感情移入できます。

ドラえもんが放送されたのが1979年のことなので、現在は親子3世代で楽しんでいる家庭も多いです。親世代は子どもに安心して見せられる描写や、夢や希望を抱けることを踏まえて子どもが見ることを許しています。しかしドラえもんを楽しみにしているのは親世代も同じです。彼らは幼少時代の気持ちに戻ったり新たな発見に出会ったりするために、毎週子どもと一緒に見ています。

教育的に好ましいとされているドラえもんですが、何かにつけて未来の道具で片付けるのは絶対に良い判断とはいえません。子どもを教育する立場になって、ようやくドラえもんの世界は少しずるいことをしていたと分かります。子どもはただ面白がっている一方で仕事や家庭に追われる大人は羨ましく感じるなど、全ての年齢で楽しめてさらに世代や立場によって見解が異なるのも興味深いところです。